前エントリは講演者としての話で、このエントリは参加者としての話。
JJUG CCC(クロスコミュニティカンファレンス)は年二回、日本Javaユーザーグループが開催しているカンファレンス。
・JJUG CCC 2013 Spring – 開催概要 | 日本Javaユーザーグループ
・基調講演-1 Javaのこれからを考える
Javaユーザーグループの現況についての説明や、オッサン化の進むJavaコミュニティのあり方についての話など。今更ながら年二回のJJUG CCCのスポンサーフィーで回しているということを知りました。幹事に若い方が二人入られたと言うことで心強い!
・基調講演-2 What’s New for JavaFX in JDK 8
3D対応だよ!とかCGの世界では何を今更・・・という感はあるけれどもOpenGLを使ったコードよりもとてもシンプルに3D表現ができる気がする。OpenGLのコードを書いたことがあるわけじゃないけど、見た限りはオブジェクト指向からはほど遠い低レベルなAPIで直感的でない感じ(その分パフォーマンスは良いのかもしれないけど)。
JavaFXの3D関連のAPIは「これなら自分でも叩ける!」と感じさせるものでした。
・Java EE 6 から Java EE 7 に向かって
新卒で配属されて最初に開発したのがWebLogic 5.1でJ2EE 1.2ベースのB2Cサービスでした。1.2→1.3→1.4→5→6→7と着実に進化しているわけだけれども、ちゃんとIDEを使っていたのでJ2EE 1.2の時点でそれなりに完成度の高い仕様だったと思っています。
Java EE 5あたりでEoDと謳って簡単に開発できるよ、としていたのはIDEに頼らない猛者が楽をできるための仕様なんじゃないかと・・・。
で、話はそれたけれどもJava EE 7はEoDじゃなくてイマドキなWebSocketsやHTML5対応が目玉(だと思ってる)。以前は1歩も2歩も先を行っていたJ2EE/Java EEも、進歩の早いWebの世界からすると今では2歩、3歩遅れている状態で正直残念な感じはあります。
が、ベンダのサポートが受けられるアプリケーションサーバでこれらの機能が実装されれば保守的な現場でもWebSockets/HTML5が採用されるかもしれないと思うと熱い!
・Project Lambda Essential
オレオレプロジェクトではさっさとJava 8に移行してしまおうかと思わせるセッションでした。一部理解できていないので復習したいところ・・・。
・ニコニコAndroid開発 – アプリ・サーバサイド両面から見た開発事情
AndroidのAPIに頼ろうとしたら「fragmentation」で問題にぶち当たってしまったので動画再生周りなどを内製のテクニックでカバーした、等すごいノウハウが詰まっているセッション。ドワンゴ恐るべし!
・失敗から学ぶAPI設計
一番広いホールに割り当てて頂いたけど、ほぼ満席状態だった気がします。聴講ありがとうございました!
・Groovy2.Xの新機能
Javaの延長でRubyっぽくユルく書けるのがGroovy、必ずしもJavaの文法にはこだわらずイマドキで、固く書けるのがScalaというイメージだけどGroovyは固くも書けるようにしている模様。幅広く適用できるのを目指しているのかもしれないけど迷走しているようにも見えたり・・・。
でもAndroid StudioがGradle推しだったりするのでG*界隈はもっともっと盛り上がっていきそう!
・Facebook4Jで近づくJavaとFacebook Graph API
Twitter4Jのデザインを再利用していただいているFacebook4Jのセッション。実装・インターフェースのデザインだけでなくWebサイトや、英語のメーリングリストも用意する、とか色々と参考にしていただけていて照れるばかり。Twitter API以上にメソッドがあるようでメンテナンス大変そう・・・。でもTwitterもFacebookも同じ感覚で扱えるのはスバラシイ!!!
・地方における勉強会事情
2コマ分ぶち抜きのセッションだったのでFacebook4Jの話を聞いた後で途中参加。地方では集客であったり、講師を集めるのだったりが大変という話も。
岡山、大阪、仙台の勉強会に行ったことあるけれどもそれはそれで良い雰囲気があると思います。特に東京は人が多いのでプログラミング言語別にきっちりコミュニティが分かれている感じ(全部がそうではないけど)、でも地方では母数が少ないためか言語の分け隔てなく交流があるのが好きです。
若い人を呼び込むには、女性を呼び込むにはどうしたら良いか、という話もあがったけれども難しいところ。来たいけれども(オッサンばかりで|男性ばかりで)来づらいということがあるのであればうまくしたいところですね。潜在需要がそもそもないのであれば若者によりキャッチーなScalaとかGroovyとか(GroovyはなぜかJava以上にオッサンだらけだけど・・)で盛り上がったらいいなーと思います。
余談だけれども今回の会場はベルサール新宿というイベントホール。ベルサール**はどこも駅からちょっと離れているけれども広くて綺麗でステキな会場です。最大3トラック同時進行の大規模なカンファレンスをコミュニティベースで運営してしまうJJUGの底力を感じさせます。
スバラシイ場を用意していただいたJJUGスタッフの皆様ありがとうございました!