Java

JavaOne 2012レポート – Technical Keynote #j1jp

例年だと週の半ばくらいに行う最新技術のショーケースとなるTechnical Keynote。今年は1日目にStrategy Keynoteとまとめて行われました。

– JavaFXテクノロジーデモ
当日発表されたばかりのScene Builder1.1を使って開発したSchedule Builderというアプリケーションのデモ。JavaOneのセッションスケジュールを閲覧できるリッチなデスクトップアプリケーションで、Windows、Mac OSX、Ubuntuでまったく同じフィーリングでスムースに動くのが印象的。Oracleの用意しているWebベースのスケジュール管理ツールは不満が多く、皆Schedule Builderの正式公開してー!と切望していました。

Windowsで動作するSchedule Builder


Mac OS Xで動作するSchedule Builder。ウインドウ右上のアイコンからフルスクリーン動作にも対応していることがうかがえる

Schedule Builderはダイアログの雰囲気や慣性の効いたスクロールなどがiOSアプリケーションを彷彿させるけれども残念ながらAndroidやiPadといったデバイスによるデモはなし。

Raspberry Piで動かすでデモも行われるも残念ながら起動してすぐにクラッシュ!
(実はこの瞬間が基調講演で一番盛り上がった)

残念ながら失敗に終わったRaspberry Piのデモ

– Project Avatarは?
HTML5とJavaという組み合わせでマルチプラットフォームアプリケーションの構築を実現できるとするProject Avatarは去年iPadでデモを行い大いに話題になりました。今回Project Avatar自体に大きなアップデートはないものの、Project Easelという取り組みが紹介されました。これはUIにHTML 5を使うAvatarベースのプロジェクトの開発・デバッグをブラウザと連携させて効率的に行うもので、具体的にはNetBeansのプラグインとChromeのエクステンションからなります。HTML 5ベースのNetBeansプロジェクトをChromeで実行しつつもブレークポイント設定、ステップ実行などをNetBeansから行えるというもので、HTML 5アプリケーションをJavaプログラマがスムースに開発できるようになりそうです。

NetBeansとChromeを連携してHTML 5アプリケーション開発を行えるEasel

– JavaEE
JavaEEに関しては大きなアップデートはなく、JSONやWebSocketといった最近流行の技術に対応する予定であることを改めて確認しました。

Java API for JSON processingのコード例


Java API for WebSocket 1.0のコード例

・Strategy KeynoteとTechnical Keynoteのまとめ
正直サプライズの全くない基調講演!
着実にJavaの世界が広がっていることはわかるものの、もう少し未来を見せて貰いたいところです。

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