Java

JavaOne 2012レポート – Strategy Keynote #j1jp

今年もJavaOneに来ています。
順調にJava7のアップデート、普及が進む中Oracleはどんな未来を見せてくれるのでしょう?
まずは1日目の基調講演のレポートから。

・会場が違う!
去年、おととしは一発目の基調講演"Strategy Keynote"はMoscone Centerで行いました。Oracle Open Worldとの区別をはっきりさせるためなのか、ことはMasonic CenterというNob Hillをちょっと上ったところで開催。Technical Keynoteと一緒に初日に行われました。

・Strategy Keynote
Strategy KeynoteはJavaの現在、そしてこれからのロードマップを示すもので基調講演の中でも最も重要な位置。

会場となったMasonic Center

– Javaの現状説明
Javaを取り巻く環境が依然活況で、Java7は今年3月から4月にかけてJava6をしりぞけてトップシェアに上り詰めたそうです。未だにJava1.4とかオーパーツみたいなVMを使っているプロジェクトも見かけるので早いところ移行してもらいたいものです。OpenJDKベースのMac OS X用のJava7やLinux/ARM版Java7もリリースされているのでWrite once, Run anywhereはばっちりですね。

シェアでJava6を上回ったJava7

– NashornのOpenJDKへの提供
Rhinoに置き換わるJVM用JavaScriptエンジンとしてこれまでOracle独自のプロジェクトとして進んできたNashornはOpenJDKへ寄贈されるそうです。発表時はかなりドヤ顔で拍手を期待していたような空気がありましたが、Java8ではNashornがバンドルされる予定となので当然の流れ・・・・。

NashornはOpenJDKへ寄贈

– JavaFXのアップデート
JavaFXは年内に完全にオープンソース化されることが発表されました。これはいいこと!
また当日朝にはScene Builderの最新版バージョン1.1のデベロッパープレビューがリリース。Windows、Mac OSXだけでなく今回初めてLinux版も。オーサリングツールとして完成度は非常に高く、次世代のデスクトップ向けのUIフレームワークとして強力にプッシュしていることがうかがえます。Sunの時代はランタイムは良いものを作りつつ、ツールはサードパーティのマーケットが広がることに期待しつつイマイチで結局盛り上がらない、みたいな技術が多くありました。Oracleはツールもしっかり作って開発者の取り込みに積極的な印象。

JavaFXの事例として貨物管理システムのデモがありました。JavaFXを採用した理由としてもちろんJavaベースであること、ハイパフォーマンスなグラフィックス/アニメーションサポートすること、先進的で洗練されたAPI群を持っていること、そして2Dと3Dアプリケーションの統合が非常に楽であることを挙げていました。

JavaFXをフル活用したアプリケーション

– JavaEE 7
JavaEEについては正直目新しい発表はなし。既にJavaEE 7対応を表明しているベンダは14にも上ることに触れ、正式リリースされれば堅実に普及・移行が進むことが予想される。HTML 5、WebSocketやNoSQLのサポートなどもAPIの標準化というJavaらしいアプローチで対応していくことを表明した。実際今年はHTML 5やWebSocket関連のセッションが目立ちます。

– ユーザー事例
ユーザー事例として面白かったのがNike。
アスリートに人気のNike+シリーズはiPodやiPhoneと連携するNike+を初めとして去年末に発表したNike+Fuelband、Nike+Basketball、そして近々発売されるNike+Kinect Trainingなど多々あり、どれもユーザーのトレーニングのアクティビティをサーバサイドでJavaで管理しているそうです。

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